Open棟梁 wiki」は、「Open棟梁Project」,「OSSコンソーシアム .NET開発基盤部会」によって運営されています。

目次

概要

汎用認証サイト(Multi-purpose Authentication Site)の独自仕様部分について説明する。

Idp仕様

概要

Idpの仕様については概ね、ASP.NET Identityに準拠。

ASP.NET Identity側の仕様については、「ASP.NET Identity」を参照。

カスタマイズ・ポイント

以下のスイッチで大きな動作変更が可能。

詳しくは「汎用認証サイトのコンフィギュレーション」を参照のこと。

RequireUniqueEmailスイッチ

以下のように、主にサインアップ・プロセスに影響を与える。

  • RequireUniqueEmail? : true
    • UserName? = E-mailアドレス
    • インターネット環境の標準の実装はこちら。
    • E-mailアドレスでサインアップするため、直ちにE-mailアドレスの確認
      (E-mail confirmation)を行うため、サインアップ・プロセスは複雑化する。
  • RequireUniqueEmail? : false
    • UserName? = 任意文字列
    • ユーザストアを管理者が準備するエンプラ向き実装はこちら。
    • サインアップで、E-mailアドレスが提供されないので、
      サインアップ・プロセスは、UserName?=メアドよりシンプルになる。
      しかし、E-mailアドレスの確認(E-mail confirmation)が実質的に不可能。
      • サインアップ画面を提供せず、管理者がアカウント(E-mailアドレス)を準備する。
      • 若しくは、UserName?とE-mailアドレスの入力が可能なサインアップ画面を提供したり、
      • "ユーザ名@サイトのドメイン"でE-mailアドレスを準備するなどとする。

の動作にも影響を与える。

利用するサービス

外部ログイン

  • Microsoft
  • Google
  • Facebook

オンライン決済サービス

  • Stripe
  • PAY.JP

通知プロバイダ

  • SMTP
  • SMS (Twilio)

ユーザ・アカウント

主要属性

  • UserId? = GUID

永続化

  • EntityFrameworkをキャンセルしUserStore?クラスで実装。
  • UserStoreTypeの設定で、UserStore?クラスの使用するデータストアを変更可能。
    • データストアは、メモリとRDBMSをサポート(NoSQLやLDAPのサポートも可能)
    • RDBMSへのデータアクセスは、Dapperを使用して実装している。

スキーマ

DDL

https://github.com/OpenTouryoProject/MultiPurposeAuthSite/tree/develop/root/files/resource/MultiPurposeAuthSite/Sql

編集処理

  • アカウント編集処理
    • 非定型データを使用すればスキーマ変更は不要。
    • 設定によってロックダウン可能。
    • 編集可能なアカウント属性についてはこちら
  • ユーザ・ロール編集処理
    • 管理画面でユーザ・ロールのCRU(属性編集)Dが可能
    • 管理画面についての詳細はこちら

サインアップ・サインイン

サインアップとE-mailアドレス確認

UserName? = E-mailアドレス の場合、

  • E-mailアドレスの確認(E-mail confirmation)は、初回サインアップ(レコード生成)後のアカウント(レコード)に対して行なう。
  • 初回サインアップ(レコード生成)後に、E-mailアドレスの確認(E-mail confirmation)をしなかった場合、
    • サインアップをしようとすると、レコードを再生成後、E-mailアドレスの確認(E-mail confirmation)が再送される。
    • サインインをしようとすると、E-mailアドレスの確認(E-mail confirmation)が再送される。
  • 初回サインアップ(レコード生成)後、
    • E-mailアドレス確認のメールをロストした場合、
      • サインアップを繰り返せば、再び、E-mailアドレス確認メールは飛ぶ(レコードが再生成されるのでパスワードも変更される)。
      • サインインを繰り返せば、再び、E-mailアドレス確認メールは飛ぶ(レコードが再生成されないのでパスワードは古いまま)。
  • パスワードを失念した場合、
    • 上記の「サインアップを繰り返す」を行えばサインアップできる。
    • 若しくは、パスワード・リセットを行えばサインアップできる。

サインイン・サインアウト

  • 通常通りサインアップする。
  • Passwordの強度を満たさない場合、エラーとなることを確認する。

アカウント編集

ユーザ名

  • アカウント編集でユーザ名を変更
  • UserName? = E-mailアドレス の場合、
    E-mailアドレスの確認(E-mail confirmation)が必要。

パスワード

  • アカウント編集でパスワードを設定・変更
    • 変更
    • 設定(外部ログイン後、ローカル・ログオンを可能にする場合)
  • Passwordの強度を満たさない場合、エラーとなることを確認する。

E-mailアドレス

  • アカウント編集でE-mailアドレスを設定・削除
  • UserName? = E-mailアドレス の場合に表示される。
  • E-mailアドレスの確認(E-mail confirmation)が必要。
    • リンクを実行しない場合、E-mailアドレス設定が正常終了しない。
    • リンクを実行した場合、E-mailアドレス設定が正常終了する。

電話番号

  • アカウント編集で電話番号を設定・削除
  • 通知プロバイダのSMSで通知を行い、受信したコードを入力する。
    • 誤ったコードを入力した場合、電話番号設定が正常終了しない。
    • 正しいコードを入力した場合、電話番号設定が正常終了する。

2要素認証(2FA)

外部ログイン

外部ログインの一覧表示と追加・削除

オンライン決済サービス

属性データ(非定型データ)

  • 属性データ(非定型データ)をメンテナンスする。
  • JSON形式での情報格納を想定しているので、スキーマ(DDL)変更は不要。

OAuth2データ

ユーザ毎に、

  • client_id
  • client_secret
  • redirect_uri(code)
  • redirect_uri(token)

のデータを設定し、

OAuth2アクセストークンを取得可能。

運用系機能

パスワード・リセット

  • 通常のパスワード・リセットのシナリオ。
    • パスワードを失念した場合、パスワード・リセットを行う。
  • 例外的に以下のシナリオで使用する。
    • 初回サインアップ時のパスワードを失念した場合のシナリオ。
    • 外部ログイン後、ローカル・ログオンを可能にするシナリオ。
  • Passwordの強度を満たさない場合、エラーとなることを確認する。

セキュリティ強化機能

アカウント・ロックアウト

指定回数、ログインをミスすると、指定時間ロックアウトされる。

SecurityStamp?

  • アカウント編集(ユーザ属性の変更)後のアクセスがサインアウトされる。
  • アカウント編集後にサインアウト・サインインする実装になっている理由はコレ。

2要素認証

  • アカウント編集で2要素認証をONにする。
  • 別のブラウザからログイン試行を行う
    (2要素認証ではCookieでブラウザを記憶するため)。
  • すると通知プロバイダを選択したコードを送信が行われる。
  • 選択した通知プロバイダで通知を行い、受信したコードを入力する。
    • 誤ったコードを入力した場合、2要素認証が正常終了しない。
    • 受信したコードを入力して2要素認証が正常終了する。
  • .NET Core版では、TOTPの2FAがサポートされている。

その他、追加の対応

FIDO2.0対応

GDPR対策

外部ログイン仕様

概要

概ね、ASP.NET Identityに準拠。

カスタマイズ・ポイント

外部ログイン処理の仕様について。

外部ログイン設定

外部ログインと、外部ログイン・サービスを設定する。

  • RequireUniqueEmailスイッチ
    • UserName = E-mailアドレスで動作する。
    • UserName ≠ E-mailアドレスでの外部ログインとの親和性は低い。
      • 通常、サインアップ画面を提供せず、管理者がアカウント(E-mailアドレス)を準備する。
      • 殆どのIdPではE-mailを使用しており、オプションで使用しているUserName?がIdP間で一致していないことが多いため。
      • IdP間を跨ぐ場合、UserName?の一意性は保証されないので、結局、E-mailアドレス確認(E-mail confirmation)されたE-mailに頼る必要がある。
  • SaltParameter?
    XSRF(=CSRF)を防ぐためのstateパラメタの生成に使用される。
  • 外部ログイン・サービス
    • Microsoft
    • Google
    • Facebook
    • Twitter

外部ログインでサインアップ

サインアップを外部ログインで行った場合、

  • パスワードを持たないアカウントになる。
  • この場合、後からパスワードを設定することで、ローカル・ログオンが可能になる。
    • アカウント編集画面でパスワード追加する。
    • パスワード・リセットを行なう。
  • E-mailアドレスの確認(E-mail confirmation)
    • 外部ログイン処理で取得したE-mailアドレスは確認しない。
      (信頼するIdPのSTSで連携されたE-mailアドレスであるため)
    • E-mailアドレスでサインアップして、そのままサインインする。

外部ログインでサインイン

  • ローカル・ログインに外部ログインを重ねるパターンと、
    外部ログインに外部ログインを重ねるパターンとがある。
  • サインインを外部ログインで行った場合、
    • 既存のアカウントにID連携でサインインできる。
    • ID連携で必要なクレーム(属性値)を連携して上書きできる。
    • なお、UserName?やE-mailなど、ID連携で変更できない属性値もある。

外部ログインの一覧と削除

  • サインアップ済みの状態から外部ログインの追加 → 削除
    外部ログイン削除後のタイミングで、ログアウトしていないのは、
    代替のログイン手段を持っているため問題無いということ。
  • サインアップせずに、外部ログインの追加 → 削除
    • ローカル・ログオンを可能にしていない場合、最後の外部ログインを削除できなくなる。
    • 後からパスワードを設定することでローカル・ログオンを有効化すれば外部ログインを削除できる。

外部ログインの詳細

ExternalLoginCallback?の条件分岐

  • (2) 外部ログインの有・無
    • 既存の外部ログインがある → クレームを更新してサインイン(正常終了)
    • 既存の外部ログインがない →新規の外部ログインの追加、(3) へ。
  • (3) 外部ログインの追加
    • 当該ユーザが既にサインアップされている。
      → 外部ログイン、クレームを追加してサインイン(正常終了)
    • 当該ユーザが未だサインアップされていない。
      → サインアップ後に外部ログイン、クレームを追加してサインイン(正常終了)
  • (2) 外部ログインの有・無
    • 既存の外部ログインがある → クレーム更新のみ行う(正常終了)
    • 既存の外部ログインがない →新規の外部ログインの追加、(3) へ。
  • (3) 外部ログインの追加
    • 当該ユーザが既にサインアップされている。
      → 外部ログイン、クレームを追加してサインイン(正常終了)
    • 当該ユーザが未だサインアップされていない。
      → このケースはありえない。
  • クレームの連携(追加・更新)時に、ユーザ属性を更新するかどうか?
    • 案件毎に決定してカスタマイズする。
    • 既定では、ユーザ属性の更新はしていない。

管理機能

管理者アカウント

システム管理者アカウントサインインして管理操作を実行できる。

ユーザ・ロール編集処理

  • 管理画面についての詳細はこちら
  • システム管理者アカウントのみ操作可能。
    (マルチテナント機能は v01-10 で削除した。)

エラーメッセージ

表示元

ASP.NET MVCのModel Bindingの検証機能によるもの。

  • 検証項目と内容については、各画面で使用しているViewModelを参照のこと。
  • 既定値
    以下のような属性では、既定のエラーメッセージを使用。
    • [EmailAddress?]
    • [Required(AllowEmptyStrings? = false or truw)]
  • カスタムのエラーメッセージ
    以下のような属性では、カスタム(Resourcesファイルである*View.resxに定義されている)のエラーメッセージを使用。
    [StringLength(
    ASPNETIdentityConst.MaxLengthOfPassword,
    ErrorMessageResourceName = "MaxLengthErrMsg",
    ErrorMessageResourceType = typeof(Resources.CommonViewModels))]

ASP.NET Identityによるもの。

サーバー・サイド実装によるもの。

表示先

ASP.NET MVCのModel Bindingの検証機能によるもの。

  • div-ul-liタグが用意され、ソコにエラーメッセージが表示される。
    <div class="validation-summary-valid text-danger" data-valmsg-summary="true"><ul><li style="display:none"></li></ul></div>
  • 入力項目の横に表示する場合、
    • Html.ValidationMessageFor?を使用すれば、
      @Html.PasswordFor(m => m.Password, new { @class = "form-control" })
      @Html.ValidationMessageFor(m => m.Password, new { @class = "text-danger" })
  • 入力項目の横にspanが用意され、ソコにエラーメッセージが表示される。
    <input class="form-control" data-val="true" data-val-length="パスワード の長さは 100 文字以下である必要があります。" data-val-length-max="100" data-val-required="パスワード フィールドが必要です。" id="Password" name="Password" type="password" />
    <span class="field-validation-valid" data-valmsg-for="Password" data-valmsg-replace="true"></span>
  • 表示例
    • サマリ領域に表示する場合、
      サマリ領域に表示したエラーメッセージ
    • 入力項目の横に表示する場合、
      入力項目の横に表示したエラーメッセージ

ASP.NET Identityによるもの。

サーバー・サイドのチェック結果が、サマリ領域(Html.ValidationSummary?)に表示される。
例 : https://github.com/OpenTouryoProject/MultiPurposeAuthSite/blob/develop/root/programs/MultiPurposeAuthSite/MultiPurposeAuthSite/Views/Account/Register.cshtml#L45

@Html.ValidationSummary("", new { @class = "text-danger" })

サーバー・サイド実装によるもの。

サーバー・サイドのチェック結果が、サマリ領域(Html.ValidationSummary?)に表示される。
例 : https://github.com/OpenTouryoProject/MultiPurposeAuthSite/blob/develop/root/programs/MultiPurposeAuthSite/MultiPurposeAuthSite/Views/Account/Register.cshtml#L45

@Html.ValidationSummary("", new { @class = "text-danger" })

パラメタ化

使用するパラメタについて、コチラに纏めた。

STS仕様

  • プロトコルに関しては、標準に準拠。
  • ただし、実装レベルについては、個別検討が必要(下記参照)。

参考

比較

GDPR対策


添付ファイル: fileErrMsg2.png 492件 [詳細] fileErrMsg1.png 669件 [詳細] fileErrMsg.png 249件 [詳細]

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Last-modified: 2020-07-27 (月) 17:15:01 (1360d)